東京高等裁判所 平成11年(ネ)6380号 判決
主文
一 原判決を取り消す。
二 被控訴人は、控訴人に対し、金三〇八万五一〇一円及び内金一三九万七三四九円に対する平成七年三月一一日から支払済みまで年二五・五パーセントの割合による金員を支払え。
三 訴訟費用は、第一、二審とも、被控訴人の負担とする。
事実
第一当事者の求めた裁判
一 控訴人
主文と同旨
二 被控訴人
本件控訴を棄却する。
第二当事者の主張
当事者の主張は、原判決一六頁一一行目の「金員を支払え」を「約定遅延損害金の支払を求める」と改め、同二一頁一行目の次に行を改めて
「五 再抗弁
訴外会社の総取締役から、平成一一年一一月一九日、東京地方裁判所に、訴外会社について和議の申立てがされ、同年一二月七日、右和議申立て認可の決定がされ、平成一二年二月二三日、債権者集会で和議が可決され、同日、和議認可の決定がされた。そして、右和議認可の決定は、同年三月二四日ころ確定した。(控訴人主張の再抗弁は、やや正確性を欠くものの、右の趣旨をいうものと善解することができる。)
六 再抗弁に対する認否
再抗弁事実のうち、和議認可の決定が確定したことは、認める。」
を加えるほかは、原判決の「第二 当事者の主張」中の控訴人と被控訴人関係部分に記載のとおりであるから、これをここに引用する。
第三証拠
本件記録中の書証目録に記載のとおりであるから、これをここに引用する。
理由
一 当裁判所は、控訴人の本件請求は理由があり、これを認容すべきものと判断する。その理由は、原判決二一頁一一行目から二四頁三行目までを
「四 再抗弁事実のうち、平成一一年一一月一九日訴外会社の総取締役から東京地方裁判所に訴外会社について和議の申立てがされ、同年一二月七日に右和議申立て認可の決定がされたことについては、被控訴人は明らかに争わないから、自白したものとみなす。
ところで、会社整理手続において整理計画案が立案され、裁判所がその実行を命じた後においても、その実行の見込みがなくなったなどのため、和議の申立てがされ、右和議申立て認可の決定がされたときは、会社整理手続は終了するとともに、整理計画案も当然に失効するものと解するのが相当である。そうすると、訴外会社についても、前記のとおり、会社整理手続において、本件会社整理計画案が立案され、裁判所から実行命令が発令されたのではあるが、その後、和議の申立てがされ、裁判所から右和議申立て認可の決定がされたというのであるから、右決定により、会社整理手続は終了するとともに、本件会社整理計画案も当然に失効したものというべきであり、これに伴い、本件会社整理計画案に基づく期限の猶予及び利息・損害金全額免除の効力も消滅したというべきである。
以上によれば、その余の点について判断するまでもなく、被控訴人の抗弁は理由がなく、控訴人の本件請求は理由があることに帰する。」
と改めるほかは、原判決の「第三 裁判所の判断」中の控訴人と被控訴人関係部分に記載のとおりであるから、これをここに引用する。
二 よって、当裁判所の右判断と異なる原判決を取り消し、控訴人の本件請求を認容することとして、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 石井健吾 裁判官 櫻井登美雄 裁判官 加藤謙一)